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犬の歯が折れたらどうなる?|犬の歯が折れた時について詳しく解説

犬の歯が折れたらどうなる?|犬の歯が折れた時について詳しく解説

「おもちゃを噛んでいたら歯が折れたけど、どうしたらいい?」
「犬の歯が折れたまま放置でも大丈夫?」
「犬の歯が折れ時はどんな治療をするの?」

上記のようなことが心配になる犬の飼い主様もいらっしゃると思います。
犬の歯が折れてしまうことは意外と多く、見た目では分かりにくいこともあります。
放置すると感染の原因や、痛みにつながることもあるため、注意が必要です。

今回は、犬の歯が折れる原因、治療法について解説していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、歯が折れた時の対処法のご参考にしてください。

落ち葉の上で木をかじる犬

犬の歯が折れる原因

犬の歯が折れる主な原因は、

  • 硬いものを噛む
  • 外傷
  • 歯周病
  • 老化

などです。

中でも犬の歯が折れる原因で特に多いのは、硬いものを噛んだ時です。

  • 鹿の角
  • 牛の蹄
  • 硬いガム
  • 硬いチーズ

などは奥歯や犬歯に強い力がかかり、歯が折れてしまうことがあります。
ペットショップで売られているおもちゃでも、硬すぎると歯を傷めることがあるので注意しましょう。

また、

  • 歯周病にかかっている犬
  • 老齢犬
  • チワワなどの小型犬
  • 短頭種

といった犬では歯が弱っていたり、顎の大きさなどの問題があったりするため、ささいなことで歯が折れやすいです。
上記の犬を飼われている方は特に気をつける必要がありますね。

犬の歯が折れた時の症状

犬の歯が折れた時の症状には、

  • 口を触られるのを嫌がる
  • 硬いものを嫌がる
  • よだれが増える
  • 歯茎が赤く腫れ、出血する
  • 口を気にする

などが挙げられます。
折れた場所が奥歯の場合はご家庭では気付きにくく、

  • よだれ
  • 食べ方の変化
  • 歯茎の腫れ

のみがサインとして現れることがあります。
少しでも食べ方や口周りに違和感を感じた場合は、早めに動物病院へ相談するのがおすすめです。

犬の歯の構造

犬の歯は、

  • エナメル質
  • 象牙質
  • 歯髄

の三つで構成されています。
エナメル質は、歯の表面を覆う硬い部分のことで、噛む力を支える役割を持っています。
象牙質はエナメル質の下にあるやや柔らかい層で、ここまで折れると神経に近づき、痛みが出やすくなります。
歯髄は歯の中心部にあり、神経や血管が集まっている部分です。
歯が折れて歯髄が露出すると、強い痛みや感染の原因になることも少なくありません。

シャボン玉をくわえて遊ぶ犬

犬の歯が折れて放置した時のリスク

犬の歯が折れた状態で症状があまりないと、「様子見をしよう」と放置してしまうこともあるかもしれません。
では、犬の歯が折れたまま放置するとどうなるのでしょうか?

歯が折れたまま放置した時のリスクは、主に

  • 感染
  • 痛み
  • 全身への影響

などです。
それぞれのリスクについて説明していきましょう。

感染

犬の歯が折れて歯髄が露出すると、細菌が歯の内部や歯の根元(歯根)に入り込みやすくなります。
その結果、膿が溜まる歯髄炎や歯根に膿が溜まる根尖膿瘍などの感染症を引き起こすことがあります。

また、歯が折れた際に歯周病が進行していると、歯の周囲の歯茎や骨に炎症が広がりかねません。
感染リスクが高まるので注意しましょう。

痛み

歯髄や歯茎が炎症を起こすと食事や遊びの際に痛みを感じます。
痛みを避けるために噛み方が変わり、他の歯や顎に負担がかかることも少なくありません。
さらに、慢性的な炎症が続くと、痛みによるストレスで食欲が低下することもあります。

全身への影響

歯が折れると細菌が歯の内部に入り込みやすくなり、感染しやすくなります。
感染が重度になると、細菌が血流に乗って心臓や腎臓に影響を与える影響を与えることも。
犬の歯が折れると歯の問題だけでなく、全身の問題に発展することもあるため、早期治療が重要です。
犬の歯が折れたことに気づいた場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

犬の歯が折れた時の診断方法

犬の歯が折れた時の診断方法は、

  • 視診
  • レントゲン検査
  • CT検査

です。
視診では歯の折れ方や歯茎の状態を確認します。

レントゲン検査では根尖膿瘍の有無などを調べることができます。

複雑な歯の折れ方や骨への影響が疑われる場合には、より詳細に歯の状態を確認できるCT検査による評価が重要です。

治療法

犬の歯が折れた時の治療法は、歯の折れ方や歯髄の露出があるかどうかで異なります。

歯髄が露出していない場合

歯髄が露出していない場合には、歯の折れた部分を整えて、樹脂で覆い、治療します。
歯髄に問題がなければ、抜歯せずに歯を残すことができ、痛みも少ないです。
しかし、折れた部分の大きさによってはこの方法で治療が行えない場合もあり、歯の被せ物や抜歯で対応します。

歯髄が露出している場合

歯髄が露出している場合の治療法は、

  • 根管治療
  • 抜歯

です。

根管治療とは、歯髄を取り除き、感染予防のために根管内(歯の内部の神経や血管の通り道)を清掃、消毒する治療法です。
必要に応じて根管に充填剤を詰め、樹脂や歯の被せ物で歯を保護します。
根管治療を行えない場合や重度の感染がある場合には抜歯となります。

まとめ

口を開けてこちらを見つめる犬

犬の歯は硬いものを噛んだり外傷などで折れることがあり、よだれや食べ方の変化、歯茎の腫れなどの症状が見られます。
犬の歯が折れると、抜歯などの治療が必要になります。
犬の歯が折れたまま放置すると、感染や痛み、全身への悪影響につながることがあるため、早めの治療が重要です。

当院では、犬の歯が折れた時の治療も行っています。
「歯が折れたかも」と感じたらお気軽にご相談ください。

よくあるご質問(Q&A)

Q1. 犬の歯が折れても元気そうです。様子を見ていても大丈夫ですか?

A. 歯が折れている場合は必ず動物病院を受診しましょう。歯の折れ方によっては痛みや感染が進行していても外からわかりづらいことがあります。
また、歯髄が露出している場合には放置すると根尖膿瘍や歯髄炎などにつながる恐れがあるため、注意が必要です。

Q2. 犬の歯が折れたときの治療にはどんな方法がありますか?

A. 治療法は歯髄が露出しているかどうかで変わります。歯髄が露出していない場合は、折れた部分を整えて樹脂などで覆う処置を行うことがあります。
歯髄が露出している場合は、根管治療(歯の神経を処置する方法)または抜歯が必要になります。どちらを選ぶかは歯の状態や全身状態によります。

Q3. 硬いものを噛むのが好きな犬にはどう対応すればいいですか?

A. 骨や硬すぎるおもちゃ、氷などは歯が折れる原因になります。
代わりに、適度な硬さで安全性の高いデンタルトイを選ぶことをおすすめします。
また、定期的に歯の状態をチェックし、異常があればすぐに動物病院を受診しましょう。

東京都品川区・目黒区の動物病院
武蔵小山どうぶつ病院


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